今、レコードの人気が再燃しています。YouTubeなど便利な音楽配信があるのに、なぜ今さらレコードなのか気になるものです。その背景や人気の理由を探ってみました。
1. レコードブームの背景とは
レコードブームが再燃した背景は、主に以下のことが考えられます。
・アナログ感を求める人が増えている。
・レコードにファッション性を求める傾向がある。
・コロナ禍で家時間を充実させたいと思う人が増えてきた。
昭和レトロが流行るなど、レトロな物を求める人が増える傾向にあります。レコードブームもそんな時代背景のあおりを受け、レコードのアナログ感を求める人が増えていると考えられます。
また、レトロなファッションを求める若者が増えていることから、レコードもファッションの一つと取られるようになりました。レコードを知らない世代にとっては、今までにないおしゃれなインテリアに見えるのではないでしょうか。
さらに、コロナ禍で家にいる時間が増えたことから、じっくりと音楽を聴きたいと思う人も増えてきました。そんな時代背景にレトロブームも重なり、レコードブームに火が付いたと思われます。
2. レコードが人気の理由
レコードが人気なのは、便利さに慣れた若者たちがちょっとした手間や不便さに魅力を感じたからです。若者の意見を中心にその理由を挙げてみます。
・好きなバンドがレコードを出したので興味を持ったのがきっかけで好きになった。
・ジャケットの大きさが映えると思った。
・手間をかけて聴くことに新鮮な魅力を感じた。
・古い曲はその時代のレコードで聴きたいと思った。
・音の温もりや柔らかい感じがネット配信と違う。
・レトロな雰囲気がSNS映えすると思う。
・レコード帯にも魅力を感じる。
2-1利便性と真逆なことを魅力と感じる
レコードを聴くことは利便さとは真逆な作業ですが、それに魅力を感じる若者が多いと考えられます。
レコードを聴くのには、時間がかかります。レコードをセットして、針をそっと落とすという時間は分間隔です。また、そこから音が鳴るまでもガサガサという雑音があり、何秒かたってから音が鳴りだします。
しかし、YouTubeは指1本の操作で音楽を聴けます。聴きたいと思って聴くまでの時間は何秒という秒間隔です。
このような時間差がかえって若者の心に火をつけるのでしょう。どんな音が流れてくるか待つ間隔は、演奏家が音を出すまでの瞬間を見守るコンサートの観客の気持ちと似ているのかもしれません。
2-2見たことがないレコードにわくわくする
見たことのないレコードにワクワクするという気持ちもレコード人気の理由の一つです。大きなレコードジャケットやかかっている帯など、若者にとっては生まれて初めての物だからです。
特に帯は海外でも人気の日本独自のアイテムです。因みに海外では「OBI」と呼ばれています。そして、中古レコード業界では帯付きレコードは希少価値なので、高く取引されます。
まとめ
昭和に流行ったレコードが若者の間で人気なのは、コロナ禍で家にいる時間が増えたこと、レトロな物を見直す時代背景があるからです。
また、利便性とは真逆な物に魅力を感じる、見たことのない、聴いたことのない雰囲気や音の優しさなどに心が惹かれるといった理由も考えられます。
こうしたレコードブームのために今やレコード業界はフル稼働となり、嬉しい悲鳴を上げています。